モータ・コントローラ導入事例
導入製品:ACモータ IA180
/NEOS Controller M type
はじめに
フィリピンでは400万台におよぶ三輪タクシー「トライシクル」の排気ガスによる大気汚染が社会問題となっており、排気ガスを出さない電動三輪車の普及が強く求められております。株式会社プロッツァ様では問題を解決すべく電動三輪車「ペコロ」をフィリピン現地にて製造・販売しています。今回、豊田自動織機製のモータとNEOS Controllerをご採用いただいた経緯とご感想を、広報の寺西様にお伺いしました。
選定理由
選んだ理由はフォークリフトNo.1実績に裏付けられた「信頼性」とパラメータ調整機能やセット供給による「使いやすさ」です。
今回、電動車両の心臓部ともいえるモータとNEOS Controllerに豊田自動織機製品を選んだ理由はたくさんありますが、大きく「信頼性」「使いやすさ」の二つに類別できると思います。
まず「信頼性」ですが、当社はフィリピンの路面状況など現地でのあらゆる走行条件を想定していましたが未知の市場ということもあり不安な部分も多く存在していたのも事実です。しかし、車両企画時に電動三輪車向けの「信頼性」のおけるコンポーネントというものは中々見つからず、また、当社専用品を開発すればコスト/生産ロットの課題がありました。
それらの課題を解決可能な製品を探していたところ、豊田自動織機のモータとNEOS Controllerと出会ったのです。フォークリフトの世界シェアNo.1の実績に裏付けられた「信頼性」をもつ豊田自動織機であればハードユースでも高い「信頼性」が期待できると考えたのです。
そして「使いやすさ」についてですが、開発フェイズにおいては現地の市場環境に応じて車両挙動を調整する必要がありますが、パラメータの設定機能により任意の車両挙動を調整することが可能でしたのでそういった対応が容易でした。
また、モータとNEOS Controllerを両方とも自社で開発されていることも「使いやすさ」のポイントだと思います。なぜなら、モータの特性を予め引き出せるよう調整されたNEOS Controllerをセットで入手できるという安心感があるからです。そこも開発が非常にスムーズに進んだポイントですね。
導入結果
実際に走らせてみるとまったくNo Problem。
現地ドライバーからも高評価を得られ、活躍の場を広げています。
ペコロを実際に量産する前に品質検証をするために「T4」という試作車を現地で走らせてみたのですが、まったく何の問題もなく音も静かで現地のドライバーさんの間でも非常に好評で「これなら行ける」という量産への確かな手ごたえを掴みました。
実際に当社の電動三輪車ペコロを導入されたお客様からは非常に高評価をいただいています。車両が高評価ということは、当然そこに使われている部品も好評ということです。
最初はフィリピンのセブの拠点周りでしたが、セブ以外の島などにも出るようになりまして、最近はラオスや他の国や島にも輸出されるようになっています。
また導入先のドライバーさんの生の声になりますが、正直、すべてのドライバーさんが環境問題を意識して排気ガスを減らすために乗っているわけではありません。しかし、ランニングコストが節約でき、静かで乗り心地がよいとお客様に喜んでもらえることで彼らの収入も増えているそうです。そういった無理のない形で結果的に環境問題の解決に貢献できている、そういう話を聞くのが一番嬉しいですね。
株式会社プロッツァ様 〒491-0083 愛知県一宮市丹羽大森25番地1